鈍色 den/nibiiro








6年とか
 
「どのくらいかかります?」とよく聞かれます。

柿渋は太陽の陽を浴びて色づきます。
それは季節、温度、天気の具合 晴れとか曇りとか
あらゆる条件で変化していきます。

と簡単におさまれば良いのですがそれに合わせ硬さや風合いも変わるので
素材や用途によっても変わっていきます。

自分の場合 
てぬぐいは数回重ねながら2ヶ月から半年くらい。
巻き物のような薄物生地はは2週間からひと月を数回繰返し 
市に持っていくのは半年から一年先。
厚物も同じようですが工程の中に「寝かせる」こともあるのでさらに先かも。
今のところ糊がけなどはしていませんが 気まぐれにあいまに模様のようにしてみたり。

自然においても2,3年は変わっていくともいいますし
媒染のタイミングによっても色が変わります。

柿渋染は他の草木のように「煮染め」ではなく 「浸す」「塗る」
繊維の中に入り込んでいるのではなく表面に張り付いているような感じ。
一度に固くもったりさせると剥がれるときも一度に。
その“あたり”ともいうクラッチ感が面白かったりもするので好きなのですが
私の場合は「色重ね」
重ね重ねていくと落ちながらまた下の層が現れて
そこにまた染重ねて‥気長な話です。

時間も染液の濃さもその時々
薄いものを数ヶ月 日に晒すのこともあるし 
どろりと粘性が出たものを塗りつけることも
絵を描くようにとでもいうのでしょうか。ほんとの絵は描けませんけれど。

市に持っていくのは少しだけ。
その時その時の色 出会いは縁というのでしょうか。
このあいだ まようことなくさらっと巻いて連れ帰っていただいたのは
4年前のものでした。
しゃり感は残しながらも少し枯れ色になってきたもの。
使っていくうちにくったりとした風合いに変わるでしょう。

以前は 早く早くと枯れ色をつくろうと探したものですが
結局は時を重ねて 待つことなのかなと思います。

ほとんど外染めにかからなかった去年。
今年はゆっくり でもできることをしてみようと思います。

今日は6年前に染めたもの
その時は物足りないかと思ったのですけれど
薄く染め重ねてみました。
暖かくなる頃 少し色づく準備のために。

ほんときりのない話です。









 

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